失敗しないハウスメーカー選び      最強プロセス

一生に一度の住宅購入。相手は百戦錬磨の営業マン。ハウスメーカー選びにおいて、契約までの失敗しないプロセスをお伝えします!

日本の耐震基準の闇【耐震等級って?】

家づくりにおいて日本は地震が多いので、耐震性とかやっぱり気になりますよね?

 

そんな耐震性の強さを表す『耐震等級』って言葉を聞いたことありますか?

 

これは、地震に対する建物の強さを示しています。

 

この耐震等級は13まであり、1が最も耐震性が低く3が最も耐震性は高くなります。

 

この等級というのは、学校の通信簿みたいなものです。

 

住宅性能表示制度が2000年に導入され、任意でこの通信簿の制度を受ける事が可能です。

 

受けた際のメリットとしては、高い等級が取れれば地震保険が安くなったりします。

 

『じゃあ、耐震等級3が取れてれば安心なのか〜』と思ってる方

 

実はそんな事ないかもしれません

 

以前に書いた記事で、マグニチュードと震度について書きました。

(2022/9/26記事)

 

震度は7MAXでそれより上は存在しません。

 

震度6強よりも少し大きく揺れたら震度7になりますし、震度610倍揺れても震度7です。

 

実は、日本を今までに襲っている大地震は、震度7でもかなり大きい震度7だったりします。

 

1923年に起こった関東大震災、これはマグニチュード7.9震源地付近は当然に震度7レベルの揺れになりました。

 

この関東大震災レベルの震度7を推定加速度に直すと400gal(ガル)という大きさになります。

 

(  ˙-˙ )ムズカシー

 

聞き覚えのない単位かもしれませんが、1gal1秒間に秒速1cm速度が増える状態です。

 

(  ˙-˙ )スゲームズカシー

 

 

 

 

実は、いまの日本の耐震基準(19816月施工)はこの400gal地震で倒壊しない建物となっています

 

19816月以降に建てられた建物であれば、関東大震災レベルの地震が直撃しても倒壊しないということになります。

 

気をつけなくてはいけないポイントは、『倒壊しない』というのは『その後も使い続けられる建物』という事ではないということです。

 

あくまで人の命を守る事を優先しています。

 

そのあと床が傾いても、サッシが歪んで開かなくなって住めないような状態になっても良いということです。

 

gal(ガル)とは別に、kine(カイン)という単位もよく出てきます。

 

『ガル』は瞬間的な加速度であるのに対して、『カイン』はガルに時間をかけて地震の強さを出しています。

 

 

今の国の基準でも関東大震災レベルに耐えられるなら安心じゃん。

 

って思うかもしれません。

 

ところがどっこい。

 

直近で起きた地震の大きさを比較してみましょう。

 

1995年 阪神淡路大震災 818gal

2003年 宮城県沖地震  1,105gal

2004年 新潟県中越地震    1675gal

2011年 東北地方太平洋沖地震 2933gal

2016年 熊本地震 1362gal

 

はい。

 

どれも400galを余裕で超えています

 

そして、ここからが本題です。

 

最高等級である『耐震等級3どの位のレベルなのか。

 

耐震等級3は、国の基準の1.5で取得が可能です。

 

国の基準400gal1.5倍ですから、600galに耐えられる建物であれば、耐震等級3の取得が可能です。

 

つまり、昨今起きている地震に対しては『耐震等級3十分とは言えないのです。

 

なんてこった。

 

てか、『国の基準低すぎじゃない?』

 

というのが大手ハウスメーカーの考え方です。

 

多くのハウスメーカーは、実験施設を使って大規模な実大実験を行っています。

 

この昨今起こっている大地震の規模で、周りの建物が次々と倒壊していくなか、壊れずに残っています。

 

確かな技術力があると思いますが、私は必ずしもそういったメーカーで建てた方が良いと言いたい訳ではありません。

 

震度7クラスの地震というのは、ここ30年で見ても日本全体で回しか観測されていません

 

そういう意味では、どこまで大地震というリスクに向き合うかです。

 

こういう状況を理解した上で、気に入ったハウスメーカーで是非素敵な家を建ててくださいね。